ウェルシュ・コーギー・カーディガン

“コーギー”という愛称はよく耳にしますが、ウェルシュ・コーギーには実は二種類います。

二種類のコーギーの違い

ペンブローク種とカーディガン種は同じイギリス・ウェールズ州原産で、どちらも牧畜犬として活躍する犬種です。
ですがそもそも祖先犬が違い、体格はもとより成り立ちにも違いがあります。

 

ペンブローク種(2019年JKCの犬種登録数:4,052頭)

ペンブロークシャーで飼われていたため、ペンブロークという名がつきました。

先祖はヘンリー1世が招致したチャネル諸島の職人が連れて来た犬(スウェーディッシュ・ヴァルファントを先祖とする犬とも言われている)で、土着のスピッツ種(スキッパーキが有力)との交配により改良されました。

ペンブローク種の尻尾は、牛を追う際に牛に踏まれて怪我をしないよう断尾する習慣があり(実際に尻尾を踏まれて怪我をする事故があったそうです)、現在でも基本的には生まれてすぐに断尾されます。
(しかし最近では、動物愛護により断尾をよしとしない考え方がヨーロッパを中心に広まり、ペンブローク種の繁殖をやめる繁殖者が増えているそうです)

尻尾がない、もしくは数センチの短い尻尾と丸いお尻、丸っこい耳が特徴で、毛色は「レッド」「フォーン」「セーブル」「フォーン」「ブラック&タン」の単色のみ。

カーディガン種に比べ、興奮しやすい性格です。

 

カーディガン種(2019年JKCの犬種登録数:86頭)

カーディガンシャーの丘陵地で飼われていたため、カーディガンという名がつきました。

起源はペンブローク種よりも古く、先祖は紀元前1200年頃に中央ヨーロッパからケルト族と一緒にウェールズにやってきた、ダックスフンドと同じ祖先犬を持つ犬だといわれています。
ペンブローク種と同じように牧畜を目的として飼われていたカーディガン種ですが、ペンブローク種とは違い断尾の習慣はありません。

顔に対してとがった耳と狐のようなふさふさの長い尻尾が特徴で、毛色は「ブルーマール」「ブリンドル」「レッド」「セーブル」「ブラック」などペンブロークに比べて制限はあまりありませんが、頭部や体に白が多いかったり目の周りが白いとダメだそうです。

ペンブローク種に比べて体格が大きく、落ち着いた性格をしています。


 

長くなりましたが本題。

 

コーギーカーディガンの写真今回は「ウェルシュ・コーギー・カーディガン」についてです。

原産国:イギリス
体高:27~32cm
体重:11~17kg
性格:活動的で機敏、遊び好き、賢く飼い主に忠実、警戒心が強い、温厚で落ち着いている
なりやすい病気:椎間板ヘルニア、変性性脊髄症、進行性網膜委縮症

 


 

牧畜犬として活躍していたため機敏かつ活動的で、賢く飼い主に忠実です。
好奇心旺盛で遊び好きですが警戒心が強く、他の犬に対して攻撃的になったり、初対面の人には懐かない傾向があります。

 

コーギーは椎間板ヘルニアや変性性脊髄症にかかりやすいです。

変性性脊髄症を発症すると、痛みを伴わずゆっくりと麻痺し、後ろ足、前足と徐々に動かなくなってしまいます。
進行すると呼吸もできなくなり、3年以内に死んでしまう恐ろしい病気です。

どちらも歩き方に異変が出るので、見逃さないよう注意しましょう。

 

コーギーは賢いからこそ、子犬のころから一貫したしつけを行わなければ主従関係が築けません。
牧畜犬だったため吠え癖や噛み癖が出やすく、しつけがきちんとできていないと手が付けられなくなってしまいます。

 

丘陵地で牛を追っていたコーギーは体力があり、散歩は朝夕2回30分~1時間ずつは必要になります。
運動量が足りずストレスが溜まれば、攻撃的になったり問題行動が発生するので、たくさん運動させて遊んであげましょう。

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