今回は【シャー・ペイ】についてです。
原産国:中国
体高:46cm~51cm
体重:16kg~20kg
性格:賢く冷静、愛情深い、忠実、警戒心が強く頑固、プライドが高く独立心が強い
なりやすい病気:眼病、皮膚疾患、家族性シャーペイ熱
シャー・ペイは中国南部の広東省に、紀元前200年頃には存在していたと推定される起源の古い犬種で「チャイニーズ・シャー・ペイ」とも呼ばれます。
「シャー・ペイ(沙皮)」は”砂のようにザラザラした毛皮”という意味で、名前の通りザラザラした紙やすりのような手触りをしています。
同じように青い舌を持つ中国原産の犬であるチャウ・チャウとは起源が同じだと考えられており、チャウ・チャウと同様、食用肉や番犬、闘犬として飼育されてきました。
シャー・ペイは冷静で落ち着いた性格をしており、感情を外に出すことが少ないため他犬種より表現に乏しいところがあります。
飼い主や家族に対しては愛情深く忠実ですが、それ以外には警戒心が強く、闘争心を示すこともあります。
賢い犬種ですが、プライドが高く独立心が強いため頑固な一面があり、賢いからこそ飼い主として認められない場合の扱いは大変になります.
古代犬の一種ともいわれるシャー・ペイですが、政治的な理由(犬を飼うのは贅沢という方針)から、一時期他の犬共々大量に撲殺されたそうです。
残り約60頭という絶滅寸前まで数を減らしたため、その数の少なさから近親交配された時期があり、遺伝的疾患が多い傾向にあります。
家族性シャー・ペイ熱はシャー・ペイ特有の劣勢遺伝の自己炎症性疾患で、「シャーペイシンドローム」や「踵が腫れる病気」ともよばれます。
ストレスが引き金になって発症することが多く、症状としては以下のものが現れます。
・原因不明の発熱(微熱)
・関節・踵の腫れ
・倦怠感
・ぎこちない歩き方
・体重減少
・食欲不振
・腹痛
・嘔吐
・下痢
・貧血
・胸痛
・不整脈
・呼吸困難
・マズル(鼻)の腫れや痛み
この病気について詳しいことはまだ分かっておらず、解決法や対策などは分かっていません。
ただ、この病気にかかることで命の危険がある「アミロイドーシス」という病気を引き起こす危険があるため、少しでも思い当たる症状が出た場合はすぐに病院へ行きましょう。
最近の繁殖では穏やかな性格になるように選択繁殖されていますが、元々頑固で自立心の強いシャー・ペイのしつけは難しいと言われます。
重要なのは、飼い主が毅然とした態度でリーダーとして犬に認められることと、犬自身に社会性を身につけさせること、根気強く一貫したしつけを行うことです。
幼少期から他の犬たちと触れ合って遊び方や加減を学ぶことで、闘犬としての闘争心をコントロールできるようにしましょう。
闘犬だったシャー・ペイは、活発ではないものの体力はあります。
そのため十分な運動が必要で、1回30分以上の散歩を1日2回以上行う必要があります。